UPSによる停電対策

最終更新2007年03月28日


【目次】
1.UPS?
2.UPSでバックアップする機器
3.UPS選定
4.UPS設置
5.UPSを設置してみて
6.イベントログ
7.熱対策
8.アースについて
9.バッテリを交換



1.UPS?

 このサーバーの設置されている「山田村」は田舎のせいか、停電がよく発生します。
(2004年1-4月で15分以上の停電は2回発生(電柱の工事含む))
また、電源工事の際にも低圧発電車等は来ないので、長時間停電します。
(2004年4月5日の工事では約2.5時間停電)
このような電源事情では安心して24時間稼働のサーバーを立ち上げることはできません。
 
また、数年前のパソコン配布時に半ば強制的にISDN化され、TA(ターミナルアダプタ)が設置されました。
当時のTAにはバックアップ用の電池が無く、停電時はアナログ電話も使えません。
 
このような状況から、UPSを導入することにしました。
 

2.UPSでバックアップする機器

 UPSでバックアップする機器は何でも良いですが、CRTモニタ等の大電力機器は避けるべきです。
あくまでも、停電で機能が損なわれたり、故障しそうな機器を接続します。
我が家では、、、
・UNIX(SunOSマシン) <- 24時間稼働
・TA
・ルーター
・Hub
・自作マシンとドライブ類
と、以外と少ない、、、
しかし、24時間稼働マシンがある以上設置は必須です。
(人によってはビデオデッキなんかも繋げているようです。)
 

3.UPS選定

 UPSを選択する上で重要なのは対応OSです。
未対応のOSで使用すると、バッテリが空になったら「プッツリ」とUPSの電源が切れてしまします。 
それではUPSを設置した意味が無くなります。
停電後、商用電源からバッテリ供給に切り替わり、その後も続くような停電と判断された場合は、
自動的にパソコンの電源が切れで、安全にシャットダウンされないとパソコンにダメージを与えます。
サーバーの保護を目的にしている場合はこの機能を使えないと意味がありません。
 
今回のサーバーはWindowsではなくSunOSですので自動的にUPSが絞られます。
 APCのSU-700と対応ソフトPowerChute plus for Unixを使用すると、
SunOSでも使えそうなのでこのUPSを選択しました。
 

4.UPS設置

PowerChute plus for UnixSU-700
設置は至って簡単。パソコン等の電源ラインに挟み込むだけです。
電源ラインに追加するだけで、瞬停や停電から守ってくれます。
山田村のように停電・瞬停が多い地域ではこれだけでも、十分効果があります。
 
が、さらに安全に使うために、ソフトウェアを追加インストールします。
インストールはマニュアル通りに進めます。
インストールすると、
PowerChute
powerchuteと言う実行ファイル等がインストールされ利用可能となります。
これらのソフトウェアのインストールにより、長時間の停電で自動的にPCのシャットダウンを開始することが出来ます。
 

5.UPSを設置してみて、、、
Id     Date     Time     Event
200000 01/29/03 07:39:35 UPS on battery
100300 01/29/03 07:39:40 Normal power restored: UPS on line
200000 01/29/03 08:12:05 UPS on battery
100300 01/29/03 08:12:05 Normal power restored: UPS on line
200006 01/29/03 08:26:34 UPS on battery: Deep momentary sag 048.7 V
100300 01/29/03 08:26:34 Normal power restored: UPS on line
200000 01/29/03 08:43:19 UPS on battery
100300 01/29/03 08:43:19 Normal power restored: UPS on line
200006 01/29/03 08:53:37 UPS on battery: Deep momentary sag 084.5 V
100300 01/29/03 08:53:37 Normal power restored: UPS on line
200000 01/29/03 09:11:06 UPS on battery
100300 01/29/03 09:11:06 Normal power restored: UPS on line
200000 01/29/03 09:30:05 UPS on battery
100300 01/29/03 09:30:05 Normal power restored: UPS on line
200000 01/29/03 09:30:57 UPS on battery
100300 01/29/03 09:30:57 Normal power restored: UPS on line
200000 01/29/03 16:29:52 UPS on battery
100300 01/29/03 16:29:52 Normal power restored: UPS on line
200000 01/29/03 16:30:20 UPS on battery
100300 01/29/03 16:30:20 Normal power restored: UPS on line
200003 03/07/03 02:59:27 UPS on battery: Blackout 009.1 V
100300 03/07/03 03:00:22 Normal power restored: UPS on line
200000 03/07/03 03:00:34 UPS on battery
100300 03/07/03 03:00:34 Normal power restored: UPS on line
200002 04/22/03 12:28:19 UPS on battery: Brownout 089.7 V
100300 04/22/03 12:28:19 Normal power restored: UPS on line
200006 08/06/03 19:29:27 UPS on battery: Deep momentary sag 064.3 V
100300 08/06/03 19:29:27 Normal power restored: UPS on line
200006 08/06/03 19:35:49 UPS on battery: Deep momentary sag 063.7 V
100300 08/06/03 19:35:49 Normal power restored: UPS on line
200004 08/06/03 19:54:28 UPS on battery: Small momentary sag 060.4 V
100300 08/06/03 19:54:28 Normal power restored: UPS on line
200000 09/11/03 15:21:07 UPS on battery
100300 09/11/03 15:21:07 Normal power restored: UPS on line
200006 09/11/03 15:37:47 UPS on battery: Deep momentary sag 084.5 V
100300 09/11/03 15:37:47 Normal power restored: UPS on line
200006 11/29/03 16:18:50 UPS on battery: Deep momentary sag 095.5 V
100300 11/29/03 16:18:50 Normal power restored: UPS on line
200007 12/06/03 11:08:37 UPS on battery: Large momentary spike 104.6 V
100300 12/06/03 11:08:37 Normal power restored: UPS on line
200000 12/19/03 05:17:11 UPS on battery
100300 12/19/03 05:17:11 Normal power restored: UPS on line
200000 01/22/04 06:44:26 UPS on battery
100300 01/22/04 06:44:26 Normal power restored: UPS on line
200000 01/22/04 08:09:01 UPS on battery
100300 01/22/04 08:09:01 Normal power restored: UPS on line
200000 01/23/04 03:50:26 UPS on battery
100300 01/23/04 03:50:26 Normal power restored: UPS on line
200000 01/26/04 09:58:43 UPS on battery
100300 01/26/04 09:58:43 Normal power restored: UPS on line
200000 02/15/04 05:53:05 UPS on battery
100300 02/15/04 05:53:05 Normal power restored: UPS on line
200003 02/22/04 19:42:31 UPS on battery: Blackout 009.7 V
101600 02/22/04 19:52:31 Shutdown started
200100 02/22/04 19:53:01 System shutdown
200003 04/05/04 13:36:22 UPS on battery: Blackout 008.4 V
101600 04/05/04 13:46:22 Shutdown started
200100 04/05/04 13:46:52 System shutdown

上記はイベントログですが、
設置後、これだけ(28回)動作しています。(これ以降も大量に動作しています。)
そのうち、実際にシャットダウン動作まで行われたのは2回です。
殆どが瞬停です。恐らくUPSが無くても問題ない瞬停だと思います。
しかし、中には数秒にも及ぶ停電もあります。
 
UPSは正に「備えあれば憂いなし」です。
買ってもそう高価な商品でもないので是非設置をお薦めします!
 
動作音はほぼ無音です。(微妙にジジジ...と音がしています。)インバータ動作時はジジジ...と音がしています。
しかし、パソコン(サーバ)を動作させていると、パソコンの方が五月蠅いので、UPSの動作音はかき消されます。
 

6.イベントログ

UPSの動作状況はイベントログに記録されます。
(標準では /etc/powerchute/powerchute.log です。)
よく記録されるログについてまとめてみました。
 
イベントID イベント テキスト 意味
100000 *** PowerChute PLUS Version x.x.x Started *** PowerChute PLUS スタート
100100 *** PowerChute PLUS Stopped *** PowerChute PLUS ストップ
100200 Communication established UPSとの通信が確立した
100300 Normal power restored: UPS on line 商用電源が復旧した
100403 Self-test at UPS passed UPSセルフテスト合格
101400 UPS run time calibration initiated UPSランタイム較正処理開始
101500 UPS run time calibration completed UPSランタイム較正処理終了
101600 Shutdown started システムシャットダウン開始
200000 UPS on battery バッテリ駆動中です
200001 UPS on battery: High input line voltage xxx.x V ライン電圧上昇により、バッテリ駆動中です
200002 UPS on battery: Brownout xxx.x V ライン電圧低下により、バッテリ駆動中です
200003 UPS on battery: Blackout xxx.x V 停電により、バッテリ駆動中です
200004 UPS on battery: Small momentary sag xxx.x V 小規模な瞬停により、バッテリ駆動中です
200006 UPS on battery: Deep momentary sag xxx.x V 大規模な瞬停により、バッテリ駆動中です
200007 UPS on battery: Large momentary spike xxx.x V 大規模な瞬間的電圧上昇により、バッテリ駆動中です
200100 System shutdown システムシャットダウン完了
200200 enabling Smart Boost UPSのSmart Boot機能が有効になりました
200401 UPS run time calibration cancelled by user UPSランタイム較正処理中断
 
2000xxのUPS on batteryがよく出ますね。
このイベントの、「High input line voltage」「Brownout」「Small momentary sag」「Deep momentary sag」はどれも同じような気がしますね。
瞬停に「大規模」「小規模」なんて有るのでしょうか?  

7.熱対策

このUPS(SU-700J)は通電中結構発熱します。
自然空冷で設計されているようなので問題はないと思いますが、やはり暖かくなっていると少し心配です。
と言うことで、外にファンをおくことにしました。
 
fan1fan2
 
【部材】
・不要なCDケース
・パソコンケース用ファン(SANYO DENKI  109R0812T4H80)
・ホコリ防止用ファンガード(金網)
・取り付けネジ
・瞬間接着剤
 
要らなくなったCDケースを加工し、ファンを取り付けます。
CDケースを開いた状態で固定します。面倒なので瞬間接着剤で固定です(笑)
ファンは、パソコンケース用のファン(サーミスタ外付け)を使用します。
設置はUPS側面のスリット付近に置きます。(ページ上の方の写真を見れば分かります)
電源はサーバーの内部の電源をPCIスロットの隙間から引き出します。
これにより、サーバ動作時はファンが回りUPSが冷却されます。
 

8.アースについて

 設置当初はアースを接続せずに網ラックに設置し使用していましたが、
ある時、その網で弱い感電を感じました。(ピリピリと、、、)
マニュアルを確認すると、一番上
「UPSはアースが適切に取られている2極3線式コンセントに、、、略、、、感電などの危険性があります。」!?
また、Q&A には「Smart-UPSは約1.5mAの漏れ電流を発生します。」とまで書いてあります。
急遽、アース線を引きアースしました。(汗)
アースは必須なんですね!?
 

9.バッテリを交換

 ups-front
 
 先日(2007/03/19)の大停電で、UPSのバッテリ交換ランプが点灯しブザーが鳴ったので、UPSのバッテリを交換することにしました。
Smart-UPS SU-700Jの交換バッテリは、「RBC5J」で、APC社のオンラインショップでは17,535円(送料込み)で購入できます。
APC社のオンラインショップで購入したところ、発注後4日で届きました。
 
 RBC5J_print
 RBC5J
 
バッテリの外観はこんな感じです。
GSユアサ製の密閉タイプの鉛蓄電池「PE12V7.2」が2個繋がった形状です。
 
ちなみに、「PE12V7.2」は楽天で8,500円で単体販売もされています。
APCのオンラインショップよりも数百円安く上がりますが、
他の通販サイトでは「RBC5J」が14,000円程度から買えるので、バッテリ単体で購入するメリットは無いでしょう。
 
私は、高かったのですがAPCのオンラインショップから買いました。
その理由は、安い通販サイトでは、在庫から出荷された場合に古いバッテリが来たら困るので、APCから買いました。
APCから届いたバッテリには070226と刻印があるので、製造後1ヶ月以内の新品バッテリが届いたことになります。
 
 batt-koukan1
 
 交換はフロントのプラスチックパネルを外します。
左右にへこみが有るので、ドライバー等で外します。
 
電源投入状態でも交換は可能です。ショートには十分注意しましょう。
 
 batt-koukan2
 
 外すと、フラットケーブルが繋がっているので、あまり引っぱらないようにしましょう。
また、バッテリは金属蓋で固定されています。ネジを2本外します
(白いケーブルはバッテリによっては短い場合もあります)
 
 batt-koukan3
 
 金属蓋は、バッテリを引き出す際のガイドにもなります。
 
 batt-koukan4
 
 バッテリ下に付いているビニールを引っぱると、バッテリが出てきます。
+と−に繋がっている線を外して、バッテリを外します。
この線はあまり長くないです。また、ショートしないように注意しましょう。
 
新しいバッテリを取り付けて、元の状態にします。
 
 batt-setsumei
 
 交換バッテリに付属している説明書は超いい加減!万国共通の紙なので、日本語も一切無し!
まぁ、交換作業は簡単なので、迷うことは無いですね。
 
 交換後、8時間以上充電して、「ランタイム校正」を行いましょう。
これを行わないと、せっかくバッテリを交換しても、UPSが「バッテリ消耗状態」と判断し、
瞬停→即シャットダウンとなります。
「ランタイム校正」は必ず行いましょう。
 
 「ランタイム校正」が失敗する(新品バッテリなのに保持時間が極端に短い)場合は、
一度UPSのリセット作業が必要になります。
UPSのリセットは、適当な負荷をつなげて、バッテリ駆動させるだけです。
このとき、サーバは接続してはいけません。
サーバが接続されていると、UPSがスリープ状態になりUPSのリセットが出来ません。
暫くバッテリ駆動すると自然にUPSが停止します。
これで、UPSのリセット作業は終了。
 
この後、「ランタイム校正」を行えば正しい保持時間を計算できます。
 
 廃バッテリは適正に処理しましょう。
APC製のUPSの使用済みバッテリはAPC社が無料で回収してくれます。
届いたバッテリの箱を使って送り返しましょう。
 

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